新馬戦って何?普通の競馬との違いは?予想の際のコツや注意点についても解説!

新馬戦って何?普通の競馬との違いは?予想の際のコツや注意点についても解説!

競馬の新馬戦って何?

新馬戦とは、メイクデビューとも呼ばれており、競走馬のデビュー戦にあたります。

新馬戦に勝てば1勝クラスに進み、勝てなかった馬は未勝利戦に出走することになります。

2003年6月より、新馬競争に既に出走したことがある馬は出走できない事となり、新馬競争は初出走のみの競走となりました。

新馬戦は2歳の6月に始まり、3歳2月頃まで行われており、2008年6月から、「メイクデビュー○○」(○○は競走馬の名前)という愛称で行われています。

今回はそんな新馬戦についてご紹介していきたいと思います。

新馬戦の独自性

競馬の予想をする上で出走する馬が過去に残してきた成績を分析することは鉄板ですが、新馬戦にそれは通用しません。

どの馬も過去にレースに参戦したことが無いわけですから、他のレースに対する予想とは全く違ったアプローチをしなければなりません。

いずれにしてもダービー開催の次週から新馬戦のスケジュールは決まっているため、新馬のデビューに関する情報も活発に出されるようになります。

やはり血統のいい馬には特に注目が集まります。

活躍した馬の血統でまた大物となる仔は少なくありません。

時にはそういった血統同士の新馬が新馬戦でいきなり激突するというケースもあります。

億単位の高額で取引された新馬が複数出走していたことで、「伝説の新馬戦」と形容されたレースもある程です。

メイクデビュー戦が開催される競馬場、騎乗するジョッキーなども注目すべきポイントとなります。

なんといっても過去の実績がない馬たちなので、人気や血統や話題性によるところが少なくありません。

そもそも新馬とは?

日本の競馬において、一定の範囲の馬齢の競走馬であり、レースに出走した経験のない馬のことです。

新馬のみが出走することができるレースが新馬戦です。

新馬戦の賞金額は未勝利戦ゟ若干高く設定されており、また新馬戦を勝つことを新馬勝ちといい競走馬としての一つのステータスともなっています。

新馬戦はいつから?

2歳馬の新馬戦の出走は大体夏頃6月初旬当たりから始まります。

基本は東京優駿(日本ダービー)の次の週から始まるようです。

ダービーが終わって新たな3歳王者に向けた戦いの火蓋が切って落とされる、ということのようです。

そこで1になると、より高いグレードで出走することができます。

まずは、新馬・未勝利から勝ち上がることが重要になってきます。

日本一早い新馬戦

地方競馬のホッカイドウ競馬は、日本国内において馬産地として最大規模であることもあり2歳馬を対象とするレースが盛んです。

2歳新馬戦についても、「日本一早い新馬戦」として例年ニュースになっています。

日本一早いという事は、他の地方競馬はもちろん中央競馬よりも早いタイミングで新種牡馬による産駒の走りを目にすることができるのです。

門別で出走した馬の様子から、その語の地方競馬や中央競馬の新馬戦で登場する馬について考察する余地もあるでしょう。

ただその「日本一早い新馬戦」を予想するとなると、参考にすべきものが中々ありません。

新馬戦はいつまで?

ダービーの翌週からはじまる2歳新馬戦は、年が明けると3歳新馬戦と名前が変わり、これも冒頭に書きましたが、高松宮記念の前週、例年通リだと2回中山の最終日に最後の新馬戦が開催されます。

この日は関西では1回阪神が開催されていますので、中山か阪神のどちらかで一レース新馬戦が組まれます。

3月21日が春分の日の祝日なので、2016年のように月曜開催が行われたときは、最終日ではなく前日が最後の新馬戦だった年もありました。

いずれにしろ、高松宮記念の前週に最後の新馬戦があると理解しておけばいいでしょう。

新馬戦が終わると未出走の馬はどうなる?

昔は新馬戦が終わるとみ出走戦というのがありましたが、

競争体系が変更されて現在では未出走戦は実施されなくなりました。

これにより未出走の馬はデビュー戦に未勝利戦を選択することになります。

レースを経験したことのある馬(既走馬)に混じって最初のレースに出走することになるので、なかなか簡単には好走できないことが多いですが、中にはここでデビュー勝ちする馬もいます。

新馬戦がまだ残っている段階で未勝利戦に初出走する馬もいますし、新馬戦でなければデビューできないということはありません。

日本ダービーを中心に回っている?

どの国も日本ダービーを中心に回っています。

3歳の馬の頂点を決める戦いがダービーで、今年の日本ダービーは5月28日に東京競馬場で開催されました。

新馬戦の予想のコツ

血統

競馬をしていくうえでよく、「競馬はブラッドスポーツだ」という言葉を耳にすると思います。

競馬歴が長い人の間でもよく語られるほど競走馬の母や父の癖が色濃く出てきます。

例えば代表的な例で言うとオルフェーブルやゴールドシップといった少し癖の強い馬がいますが、その馬たちが血統に持つ馬がステイゴールドという馬です。

ステイゴールドの血統を持つ馬はスタートが大きく出遅れたり、騎手の指示に従わなかったり、思うように走ってくれないことが多いようです。

例えば、オルフェーブルのレースだと、コーナーを回っている途中に急に後方に差がってしまい、故障かと思わせてまた再加速をして2着になったり、ゴールした後に遊ぶように騎手を振り落としたこともありました。

ゴールドシップに関してはゲートを大きく出遅れることを何度も繰り返したり、調教中に何度も何度も立ち上がって暴れて騎手を振り落とそうとしたりかなりの問題児として扱われていたそうです。

競馬好きのご年配のかたの話を聞いていると「ステゴの子はやんちゃ」という意見をよく聞くほどです。

子の血統のことを考えると、騎手のいう事を聞かない可能性があったり、気性が荒いためにゲートを遅れていそう、という印象があるステイゴールドの血を持っている馬が新馬戦に出走している場合、もしステイゴールドの血が色濃く出ているとしたら少し買いづらいと思います。

なので、新馬戦でステイゴールドの血統を持つ馬がいる場合、基本的に見送るか抑え程度の評価にするのがおすすめです。

また、それとは対照的に新馬戦で初戦から好走しやすい印象のある血統があります。

それは誰でも一度は耳にしたことがあるディープインパクトの血統です。

ディープインパクト自身が新馬戦で初戦から好走した様にその子供やディープの血を持つ馬は初戦から好走する傾向にあるので新馬戦では特に買いやすいかと思います。

ディープインパクト産駒は人気、不人気に関わらず安定的に走る傾向にあります。

ですので私はディープインパクト産駒の馬は必ず抑える様にしています。

またダート戦があり短い距離ならハードスパンを血に持つ馬です。

特にハードスパンを血に持つ馬は、「道悪馬場」といった雨が降っている、または降った後の悪条件での好走が目立ちます。

馬場が悪かったり、雨が降っている場合は抑えることで的中率、回収率のUPの繋がるかと思います。

そして長い距離ならキングカメハメハを血に持つ馬が好走しやすい傾向にあります。

キングカメハメハは種牡馬として大変優秀な馬であり、芝、ダートを問わず多くの好走馬を送り出しています。

また距離にも柔軟に対応でき、キングカメハメハ自身が1600mのNHKマイルカップを走り1着。

その後に2400mの日本ダービーを走って1着になっているように距離も問わない柔軟性のある種牡馬となっています。

その事もあり、キングカメハメハ産駒は芝、ダート、距離に捉われず好走する馬が多い印象です。

このように先程述べた代表的な種牡馬の血統背景を理解する事で、予想がしにくいとされている新馬戦でも買う馬、買わない馬が簡潔にそして短時間で決める事が可能かと思います。

セリ市に注目する

新馬としてデビューする馬たちは、それ以前に「セレクトセール」をはじめとするセリ市に上場され買い手がつくことになります。

日本国内において最大規模のセリ市であるセレクトセールを例に例えると、馬を購入する目的でなければ原則として見学することができません。

ただ、競馬専門チャンネルである「グリーンチャンネル」、インターネット放送の「ニコニコ放送」などで生中継が行われています。

つまりそこで取引される当歳馬や1歳馬について、将来の活躍が期待されそうだと目をつけることができます。

そこから1・2年後の新馬戦までに、どのようなかたちでその馬が成長していくかということになります。

騎手

競馬で騎手と馬の力の割合では基本的に馬の力が7割、騎手の力が3割といわれています。

割合で言うとほとんどが馬の割合ですが、始めて出走する馬を操る新馬戦において騎手の力も大きく影響してくるでしょう。

代表的な騎手の名前を挙げると、武豊選手やクリフトフルルメール騎手、ミルコデムーロ選手といった大ベテランや強気な騎乗をする外国人騎手がいます。

地方競馬の能力検査

地方競馬に関しては新馬戦に先立ち、レースへ出走したことが無い馬に対して「能力試験」と称する試験が行われ主催者によって「能力検査」とも呼ばれます。

牧場から厩舎へ初めて入った馬が、その対象です。

その形式は実際のレースと大きく変わる所が無いので「模擬競走」といっても間違いではありません。

距離や基準となるタイムは主催者が決定し、ゲートからゴールまでを走ります。

実際のレースと異なる点はs9まで既定のタイムでゴールすることで、順位どうこうというものではありません。

その他しっかりスタートする事が出来なかったり道中でコースからそれてしまったり、騎手の指示通りにしないことがあれば不合格になってしまいます。

設けられている審査の基準がすべて満たされれば試験は合格であり、晴れて新馬戦へ出走することができるという訳です。

近年は、試験の様子が動画でも公開されるようになってきました。

新馬戦で注意すべきこと

新馬戦はよく荒れるという傾向があります。

荒れるレースを見極めることが、高配当的中への近道ですが、堅いレースで高配当を狙ってしまうと、大損をしてしまう可能性もあります。

そこで、荒れるレースを見極めるために注意するべきことをご紹介していきたいと思います。

人気を鵜呑みにしない

競馬で荒れるレースとして注目されているのが、新馬戦です。

新馬戦は他のレースとは違って、過去のレースデータがありません。

予想の判断基準が調教や血統などにより、実際にレースを走ってみなければ分からない点が多々あります。

調教が良くてもレースではさっぱり走らないという事もあるので、情報が少なく荒れやすいのが新馬戦です。

新馬戦で圧倒的な1番人気がいるときには、荒れる可能性も高くなります。

新馬戦の1番人気は過去の実績がなく、他のレースの1番人気に比べて信頼度は低くなります。

血統面から人気となるケースも多く、過剰人気となってしまうことも珍しくありません。

圧倒的1番人気が馬券圏内に入らなければ、払い戻しも高額配当になりやすいと言えます。

新馬戦での圧倒的1番人気は、馬券の旨みを考えると外して買った方が良いと考えることができます。

データが少ないことを逆手にとって、荒れる予想で高配当を狙うと良いかもしれません。

まとめ

今回の記事では、新馬戦についてご紹介していきました。

新馬戦の一番の魅力は、「デビューから自分が好きになる馬を見つけることが出来る」ことだと思います。

デビュー戦で馬券を取らせてもらった馬を引退まで追いかける、というのはありえますし、新馬からクラシックやその他G1につながる競争馬生活を見ながら応援する、というのは競馬の魅力の一つです。

そういう意味でも新馬戦のはじまる時期は知っておいたほうが良いですし、馬券は買わなくてもレース情報や結果もチェックしておいたほうが楽しめると思います。

馬券予想的には難解な新馬戦ですが、それ以外の楽しみも多いですので、新馬戦の馬券も積極的に買うことをおすすめしたいです。

本間真一郎

1978年12月22日生。東京大学経済学部中退。 某大手商社で役職に就く典型的なエリートでかなりの知的派。その一方で趣味の競馬歴は既に20年を超えており、2021年のエリ女で3連単を的中させたことを未だに友人に自慢している。 好きな馬はもちろんアカイイト。 趣味は車とウイスキー。最近横浜にバーを開店させたオーナーとしての一面もある。 好きな言葉は「明日の百より今日の五十」。

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