栗東トレーニングセンターってなに?なんで関西馬が強いって言われてるの?

栗東トレーニングセンターってなに?なんで関西馬が強いって言われてるの?

 

競馬初心者

競馬予想してるときに関西の馬は強いって聞くけど、なんでそう言われてるの?

確かに関西馬は強いですが、その理由は栗東トレーニングセンターに隠されているので栗東トレーニングセンターについて解説していきます。

管理人

 

この記事では栗東トレーニングセンターについての紹介をしていきたいと思います。

 

栗東トレーニングセンターについて

栗東トレーニングセンターは、茨城県栗東市にあるJRAのトレーニングセンターの一つで、よく「栗東トレセン」や「栗東」といった略し方をされます。

敷地面積は約150万平方メートルと美浦トレセンより狭いですが、トレーニングセンター内には競走馬を育成するコースや管理している厩舎の他にトレセンで働くスタッフ向けの独身寮や宿舎、病院などトレセンに関わっている人のための施設も揃えられています。

最寄り駅からタクシーで約20分、バスだと約30分とアクセスにはかなり便利な立地となっており、更にインターチェンジにも近いため輸送にもかなり有利と言えます。

栗東トレーニングセンターの歴史とは?

栗東トレセンが出来るまでは、各競馬場に厩舎を用意してそこで競走馬を育成していました。

しかし、各競馬場周辺の市街地化が進んできたことや競走馬の数が増加して手狭になったためトレーニングセンターの建設を検討しました。

1959年からトレーニングセンターのための用地を探しており、1960年に滋賀県甲賀郡甲西町が誘致を名乗り出しましたが具体化までに至らず、その後1963年に滋賀県栗太郡栗東町が誘致運動に乗り出して現地調査を行ったところ1964年に候補地として選定されました。

1965年には用地売買契約が締結され、1967年から敷地造成工事が開始しました。

その後も大きな問題が起きることなく、1969年11月に開場され1970年末には関西地区の厩舎が全て栗東トレセンに移動しました。

栗東トレーニングセンターの特徴って?

栗東トレーニングセンターの特徴にはどのようなものがあるのでしょうか?

真っ先に上がってくるのはやはり坂路コースです。

元々関西の競馬場は坂のない平坦なコースが多かったためか、関東のレースへ遠征を行うと急坂による馬体の故障が相次いでおり関西馬の活躍は低迷していました。

そこで栗東関係者は関西馬の低迷は坂にあると考え、栗東トレセンに坂路コース設置を求め続けて1985年に坂路コースが設置されました。

しかし、設置当初はどのような調教をすればいいのかどのような強さをすればいいのか誰もわからない上、坂路コースによる調教には時間が掛かるため人員を増やさないといけないため、当初は閑散としていました。

設置から1年経ってもそこまで調教を行っている厩舎はいませんでしたが、関係者が試行錯誤を行って調教のノウハウが確立すると、坂路コースの調教で鍛えられた関西馬が関東のレースで席巻するようになりました。

もちろん他のコースも改修が行われているため、坂路コースだけの効果とは考えにくいですが美浦トレセンには坂路コースが無かったことから、坂路コースが関西馬の強さの秘密だと考えられています。

2022年の東西別で見た時の重賞勝利数は美浦が43勝に対して栗東が96勝となんと53勝差も開いており、関東馬と関西馬の差は今でも埋まらないままと言えます。

栗東留学ってなに?

栗東について調べていると栗東留学という単語が出てくることがあります。

これは、関東馬が関西のレースの為に調整するという理由で栗東トレセンに滞在させてその施設で調教を行っていることを指しています。

逆の美浦留学がないわけではありませんが、栗東留学に比べるとメリットが少ないためかあまり行われることはありません。

こういった行動は「美浦トレセンの価値を貶めている」と考えている関係者もいるようですが、栗東トレセンの設備に比べると美浦トレセンの設備は劣っていると感じている関係者も多いようため、栗東留学は理にかなってはいると思われます。

2023年の秋ごろには美浦トレセンの坂路コースの改修が完了し、栗東の坂路コースと同じ水準のものになるため、栗東留学という文化は今後廃れていくかもしれませんね。

栗東トレーニングセンターの見学はできるの?

栗東トレセン内を見学できるタイミングはあるのでしょうか?

2023年現在、ご時世的に施設内を見学できるツアーは休止中なので栗東トレセン内の施設を見る方法はありません。

しかし、少し前までは栗東トレセン内を見学することが出来るツアーが開催されていたので、どんなツアーがあったのか解説していきたいと思います。

G1調教見学ツアー

イベント実施の約1か月前の土曜日から応募期間が始まりG1開催週の水曜日に開催するツアーで、約3時間半で栗東トレセン内の施設の見学と調教の見学をすることが出来るものとなっています。

更にツアーの名前の通り、G1に出走する競走馬の調教が見れる可能性が高いため(確実に見れるわけではない)かなり人気なツアーとなっています。

また、ツアーに参加できる定員が18人と少人数になっているせいで参加するには抽選に当選する必要があります。

G1レースに出走する競走馬の調教が見れるのは中々ない機会だと思うので、再開された是非とも参加してみたいですね。

施設見学ツアー

G1調教見学ツアーは水曜日と平日に開催されていますが、こちらの施設見学ツアーは日曜日に開催されているため参加しやすいものとなっています。

見学時間は約1時間半とG1調教見学ツアーと比べると少ない時間ですが、普段は見ることが出来ない栗東トレセン内の見学を出来る機会はかなり少ないのでこちらも人気のツアーと言えます。

また、こちらはG1調教見学ツアーとは違って調教を見ることが出来ませんので調教を見たい方は注意しましょう。

トレセン親子体験ツアー

夏休みの企画として実施されるトレセン親子体験ツアーでは、4歳~15歳までのお子様を含んだグループである必要がありますが馬と身近に接することができるイベントです。

蹄鉄作りの見学や厩舎の訪問、乗馬の体験ができて他のツアーとは違う体験ができる上、現役ジョッキーも合流するため騎手を目指しているお子さんにも貴重な体験をすることができます。

お子さん向けのイベントではありますが、大人も楽しむことができるかなり人気なイベントで倍率も高いイベントではありますが、参加できる方は応募してみるのはいかがでしょうか?

馬に親しむ日って何?

馬に親しむ日とは、年に一度栗東トレーニングセンターの乗馬苑にて行われているイベントとなっています。

例年ホースショーや乗馬、馬車試乗といった馬に関するイベントに加えて子供たち向けのイベントも開かれているので家族連れでも楽しむことが出来ます。

中でも乗馬体験はかなり人気なものになっている為、気になっている方は早めに来園してみるといいかもしれませんね。

トレーニングセンターの中に入れるわけではありませんが、誰でも入場できるイベントで競走馬と触れあう機会というのは中々ないので一度行ってみるのもいいかもしれませんね。

栗東トレセンの有名馬ってどんな馬がいるの?

ここまでは栗東トレセンの厩舎に居た名馬について紹介していきます。

ディープインパクト

ディープインパクトは、2004年にデビューした競走馬で2頭目の無敗3冠を達成して今も尚名前が語られる名馬です。

国内レースでは1度だけ2着となり、2006年に出走した凱旋門賞では3着に入線していたもののレース後の検査で禁止薬物が検出されたために失格扱いとなってしまいましたが、それ以外のレースでは1着のみとかなり実力の高い競走馬だったのがわかる成績です。

競走馬引退後は種牡馬として生活していましたが、2019年に骨折により安楽死の措置が取られました。

今でもシャフリヤールやポタジェ、アスクビクターモアなどと言った実力のある産駒が活躍しています。

ロードカナロア

ロードカナロアは、2010年にデビューした競走馬で現役時代は3着以内しか取らないという圧倒的な実力を見せつけました。

また、凱旋門賞級に難しいレースとも言われていた香港スプリントを日本馬で初めて制した上に翌年に連覇を達成し、有終の美を飾りました。

引退後は種牡馬として生活しており、有名な産駒には牝馬三冠馬を達成したアーモンドアイや日本馬史上初のサウジカップ制覇を達成したパンサラッサなど実力のある馬が誕生しています。

キタサンブラック

キタサンブラックは、2015年にデビューした競走馬で馬主が歌手の北島三郎さんなのが有名ですね。

他の馬だとG1に出走する馬のほとんどが馬体の故障でレースを回避したりすることもありますが、キタサンブラックは故障をせずにG1を走り続けたという点を見るにかなりタフな馬体が特徴です。

2017年の有馬記念で1着を取り、有終の美を飾り引退して、今現在では種牡馬としての生活を過ごしています。

種牡馬としてまだまだ期間は短いですが、2023年のドバイシーマクラシックで見事1着となったイクイノックスやガイアフォースと言った実力のある競走馬が誕生しているので。今後更に種牡馬が増えることが期待ですね!。

まとめ

栗東トレーニングセンターのことについて紹介してきました。

美浦トレーニングセンターと比べると敷地面積は小さいですが、設備の拡充がしっかりと行われているためか関西馬はかなりいい成績を納めています。

また、栗東トレーニングセンターでも施設内を見れるツアーを行っていましたが今が時勢もあるので休止中なので、もし施設を見てみたいと思っている人はJRAの公式サイトで再開されていないかチェックしておくといいかもしれませんね。

最近活躍している馬の多くがこの栗東トレーニングセンターで調教を行っている馬なので、予想するときに何か目安になるかもしれませんので覚えておきましょう

本間真一郎

1978年12月22日生。東京大学経済学部中退。 某大手商社で役職に就く典型的なエリートでかなりの知的派。その一方で趣味の競馬歴は既に20年を超えており、2021年のエリ女で3連単を的中させたことを未だに友人に自慢している。 好きな馬はもちろんアカイイト。 趣味は車とウイスキー。最近横浜にバーを開店させたオーナーとしての一面もある。 好きな言葉は「明日の百より今日の五十」。

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